城崎温泉・温泉寺参道の巨木群
私の職場のある城崎温泉の成り立ちとも深く関わりのある「温泉寺」。
温泉街の突き当たりに山門があり、そこから大師山中腹の本堂まで巨木の点在する静かな参道が続いている。

加茂季鷹や山口誓子の文学碑もある。

普通ならロープウエイで山頂に上るのでこの道は観光客にはあまり馴染みがないかもしれないが、私の好きな場所の1つとなっている。

巨木の群れはむき出しの根をさらして、今も葉を茂らせて入るが、見るたびにとても胸が痛む。

その理由はやはり、根というものは深々と大地に守られているのが当然で、このような造形美は本来は見せずにいてこそ命の営みが保たれていると思うからだ。

この巨体を維持するにはあまりにも頼りない量の土の上に静かに崩壊の時を待っているように見えてつらくなる。
そっと幹をなでる。
声をかける。
また来る約束をかわす。