山陰線冬の夕焼け
この場所でいつも夕暮れになる。
会社の帰り道。線路には列車の気配もない。
「あの町とこの町と・・・汽車の距離・・・」、遠い昔に友人が送ってくれた詩にそんな一節があって
それを必ずここで思い出す。その続きは忘れてしまったのに。
わたしは今でも汽車に乗り遅れた一人の旅行者のままのようなきがする。
乗り遅れ、切符をなくし、行き先も忘れて・・・・・

ここで毎日夕焼けに出会う。
そして少しだけ何かを思い出しかけるのだ。