シャクジョウ
シャクジョウ。お坊さんの杖の先端に付いている、飾りです。
一本の角材から切り出して、ツギハギせずに輪を自由に動かせるように彫るのは、大変根気のいる作業です。何ヶ月もかかって、農作業の合間に彫っていました。
まだ幼かった私の息子達も、おばあちゃんの途中で投げ出さない、根気と、集中力には、無言の内に多くのものを教えられたはずです。

私の一番好きな作品です。
家紋
家紋。うちの家紋は「もっこう」と言って、キュウリの切り口です。家の後継ぎとして生まれた母は、人一倍家のこと、家族の事、又この家から出た親戚の世話などに、使命感と愛情を注いでいました
大国さま
福福しい大国さん。初期の頃の作品です。
なかなか時間がかかりましたが、良い表情に出来上がりました。
トラ
カエル
父の干支・虎年にちなんで作られた作品です。母は家族の干支を彫って、お守りのようにしてプレゼントしていました。
私の子供達にも、それぞれ「戌」「子」と、造ってくれました。この虎は父に似て、やさしい顔つきの虎です。
母が好んで作った「かえる」です。
福かえる・銭かえる・・・そして、無事帰る・・・
このかえるを、母が行方不明になった時に、家族誰もが話し掛け、祈って見つめました。

特別の思いがあります。

何体も作って、息子達に一つづつプレゼントしていた母。
たった一つ残ったこのカエルは、今は、お参りに来てくれた京都の親戚の家に
あります。

あんまり、撫でて、撫でて・・・話し掛けてくれたので、父があげてしまいました。

ですので、今はこの写真でしか会えないカエルです。

おばあちゃんの木彫作品