■序章
■田垣掃部、素性の事　　　付　宿南氏の事
■日下部氏ならびに朝倉太郎高清が事
■田垣左衛門、宿南の里へ陰住の事
■高木掃部、妻女の事　　　付　妻女、観音に一子を祈願の事
■進美山観音由来の事　　　付　三頭旦家の事
■進美山の観音、池中より出現の事
■掃部内室、花見に出づる事　　　付　狼を助くる事
■狼、掃部の田畑を守る事　 1　2　3　付　池田助次郎が嫡子勝之助、強盗を討ちとる事
■鶴千代、病死の事　　　付　母綾女、歎きの事　 　
■綾女、病（わずら）ひの事　　　付　佛教信仰の事
■綾女、命終る事
■掃部重代の太刀紛失の事
■深谷村沢右衛門の事
■沢右衛門、上京の事　　付　池田勝之助、太刀刀詮議の為、諏訪明神へ祈願の事
■沢右衛門、山伏威妙院に遇ふ事
■沢右衛門、妹牧女に会ふ事　　　付　威妙院を頼み太刀刀売払の事
■名剣の徳にて魔の障りを払ふ事
■沢右衛門、京都より女を連れて帰り、我が妹と偽る事
■沢右衛門帰国する事　　　付　牡丹睡猫の譬
■牧女掃部の妾となる事　　　付　晋の献公の事
■牧女、男子を産み本妻となる事
■沢右衛門、牧女との密通を助次郎へ悟らるゝ事
■沢右衛門、牧女悪事をたくらみ、助次郎を殺す事
■沢右衛門、居宅を宿南の里へ移す事　　　付　両人心を合わせ左衛門を呪詛する事
■左衛門、病気の節より牧女悪心替りて実意に変ずる事　　付、沢右衛門変死の事
■牧女、実意の事　　　付　実子・金吾病死の事
■勝五郎掃部の家へ帰る事　　　　付　真禅法印往生の事
■山伏狼に逢ひ難儀の事
■山伏掃部の家へ尋ね行く事　　　付　牧女、狼の変化顕はるる事
■牧女、掃部親子へ物語の事　　　付　諏訪明神霊験の事
■掃部、威妙院より守り刀を受け取る事
■牧女暇乞の事　　　付　親子名残の事
■左衛門、狼の像を造り、供養の事　　　付　掃部、卒去の事
■助次郎娘・国女、観音信仰の事　　　付　妙蓮尼奇端の事
■宿南重郎左衛門・輝直兄弟、羽柴美濃守と合戦の事　　　付　宿南落城の事
■宿南修理太夫、光明寺に於て自害の事　　　付　山名滅亡に依って当国小城明退く事